3.11 or later  HIGUMA HARUO / ヒグマ春夫(映像作家・美術家・パフォーマンスアーティスト)

2012年5月19日 ハンク・ブル展の会場で「ヒグマ春夫の映像パフォーマンス」20分

2012年3月11日・九十九里浜

今回のパフォーマンスを企画したのは及川廣信さん。及川さんは、'80年代に「檜枝岐パフォーマンスフェスティバル」東京アートセレブレーションを企画し、異なるアーティストとの繋がりを模索していた。

ハンク・ブルとの出会い。1990年ハンク・ブルは、カナダを横断するプログラム を企画した。ビクトリアから始まってハリファックスまでの9都市を繋げるプランだった。イトウ・タリーとヒグマ春夫が招待された。

ヒグマは「五輪の証」という映像パ フォーマンスを行なった。宮本武蔵の「五輪の書」との違いを問われた。違うようで違わない。違わないようで違う。五つのエレメントを視野に入れて追求して いるところは共通しているが?

5 月19日の若山美術館「ハンク・ブル展」でのパフォーマンスは、展示してたハンク・ブルの作品とコラボすることだった。ハンクの作品は、水平線や地平線 を想い描かせる作品である。19日のパフォーマンスの日には、「きのう鴨川で撮った」という水平線がはっきりした映像が映しだされていた。平面の作品と海 の映像が水平線で繋がっていた。

記憶のなかに、1990年バンクーバーの海岸で水平線を撮っていた想いがある。水平線のズゥーットズゥーット先には日本が あるだろう。手に持っている流木は日本から流れ着いたのかもしれない。その流木はパフォーマンスに登場させた。
今回使った映像は、2012年3月11日に九十九里浜で撮った。その映像を中心に、身体のデフォルメや自画像、樹木などで構成した20分の映像である。 1台のプロジェクターにはその映像を映しだした。もう1台のプロジェクターでは、リアルタイムで捉えたハンクの作品や観客、自身の身体を映しだした。リア ルタイムで映しだした手は、波をつかもうとしている。(ヒグマ春夫)

ACKid 2012 4月29日 ヒグマ春夫+吉本大輔

吉 本大輔(舞踏家)と会ったのは30年以上も前だが、一度もコラボレーションをすることはなかった。

今回誘ったとき彼は言った。ヒグマさんとならコラボして みたいと。ヨッシャやってみよう。決めた。長年舞踏を続けている彼だから詳細な打ち合わせは必要ないだろう。だが時間だけは決めておきたい。1時間ぐらい にしようということになった。

キッドの空間は、スペースの割に高さがある。この高さを生かさない手はない。床から天井まで連なるオブジェを造った。そのオ ブジェを持って会場に行くと吉本さんは会場にいた。早い。そして彼が言った。この高さを使わない手はないねと。なんだ同じようなことを考えていたのか。こ れは面白くなる。感でそう思った。

話を聞いてみるとネコ道を這い回るという。エッ・・・。大丈夫なのか。おちないで下さいね。確かにネコ道を使った表現は スリリングだった。身体表現がこんなに迫って自身を揺るがしたことはなかった。(ヒグマ春夫)

ハーフミラーを人体みたいに切り抜き天井まで連なったオブジェでインスタレーションをした。

シカク、シテン、シカイ、

ACKidは異なるアーティストが協動し て舞台を造り上げていく表現の試みです。
として今年で7年目になります。会期の2日目(23日月曜日)コラボレーションをします。
【ヒグマ春夫(映像)∴木村愛子(ダンス)】「シカク、シテン、シカイ、、」です。

タイトルを「シカク、シテン、シカイ、、」 とした。「視覚・視点・視界」見えることと見えないこと。何か切っ掛けが欲しい。4月18日九十九里浜に行く。海水を小瓶に入れた。強い風を身体で受け た。砂に触れた。何かを感じている。波のリズムは廻りの風・砂・建物・人・森羅万象のリズムと連なっている。そのことを強く感受する。人間の∞。宇宙の ∞。ミエナイケレド・・・。

●3.11の海 「ヒグマ春夫の映像パラダイムシフト Vol.38」

「3.11の海」を考えたのは、昨年の大震災が起きた「3月11日」を意識してのことであった。一年が経ったというのに現場にまだ一度も足を運んでいない。運べないでる。自分に何ができるか? ずっと考え続けている。昨年「映像パラダイムシフト Vol.30」で「波動」というタイトルでコラボレーションをした。その時の映像は、太平洋を背にダンサーが立っている姿だった。
今回の「3.11の海」では、三つのことを考えてみようと想った。一つは、ずうっと前のことを想いだしてみる。二つ目は、いまのことを感じてみる。そして 三つ目は、遠いさきのことを想像してみる。ということだった。そして、2012年3月11日太平洋側の海に行った。2時46分海に向かって黙祷をした。今 回は、ヴァイオリン奏者の添光さんと一緒だった。
「3.11の海」は今回が始まりである。いま自分に何ができるかということと、あの日のことを忘れないためにである。そのことが何かを伝え、何かをつかみ、継続の過程で何かが生まれてくる。そう信じている。

2012年3月11日/九十九里浜・海水をすくう

2012年4月18日/九十九里浜・こびんに海水を閉じ込める