ミメーシスする身体・反復の精神

●シリーズミメーシスする身体 Vol.5
 [気とかたち]
 ビデオ・インスタレーション
   
 会期:2000年2月1日(火)〜2月11日(金)
 会場:ギャラリースペース21
 時間:am.11:00〜pm.7:00
   (但し最終日は、pm.5:00まで)
   
 Installation:ヒグマ春夫(映像)
 
 コラボレーション
 出演:7(月)11(金)樋口まい
        8(火)不動まゆう(ダンス)
        10(木)和希(ダンス)
   
 コラボレーティブ・パフォーマンス
 日時:2000年2月14(月)・15(火)開演7時
 会場:ビクターニッパーズギンザB1ホール
  
 会期:2000年2月14日「水の絶対視」
 出演:樋口まい(ダンス)
    平石博一(音楽)
    ヒグマ春夫(映像)
   
 日時:2000年2月15日「Beyond Boundaries」
 出演:室野井洋子(舞踏)
    紙田昇(舞踏・ダンス)
    平石博一(音楽)
    ヒグマ春夫(映像)
      
 主催:CT-Project
 協力:ギャラリースペース21
    日本ビクター(株)
 助成:芸術文化振興基金助成事業

ミメーシスする身体

 夕方の都市は、不思議と幻想的である。昼と夜の挟間の瞬間特にそう感じる。あそこで何をしているのだろうか。昼間とはその想像の範疇が違う。不思議と窓越しの光は、身体を想像する。そこに人影がみえるとかある種の覗きの瞬間とかいうのではない。向こうの世界を想像してしまうのだ。確かに私たちは、光りを求めて世界をさまよい歩いている。そこには目に見える光もあるが、目にすることの出来ない光を追い求めていることの方が多い。目に見えない世界が突然の死という衝撃的なことであったとしても、予測つかない見えぬ光を追い求めている。シリーズミメーシスす身体として始まったこのプロジェクトも今回で5回目をむかえる。目的は映像による身体性を追い求めることだった。「映像による身体性の追求」このことも漠然としたテーマで、目にすることの出来ない光りの世界と近しい。その見えない世界を見ようとする営為として、これまで行ってきたこと、それは、1.映像の立体化であり、2.自己意識の改革であり、3.増殖する身体であり、4.フィードバックによる新たな身体の発見であり、5.リアルタイムを映し出すことであり、6.等身大以上にプロジェクションすることであった。こういったことは、フィールドワークやパフォーマンスやインスタレーションやワークショップやショウイングという手法で展開した。そして、細部をよりいっそう明確にして行く作業として、あるいはよりいっそう複雑にし複雑にすることで新たな意識改革を行う方法として、コラボレーションも取り入れていった。そういったことに対する結論は現在進行形である。ただ複雑さの中に、うっすらと現れつつある予感はする。その見えない光の存在は、幾層ものフイルターに包まれている。その一つ一つのフイルターが、各々まつたく違った性格であったり、互いにネットワークで結ばれていたりもしている。