ミメーシスする身体・反復の精神

●シリーズミメーシスする身体-Vol.2
 1997年11月28日/29日
 会場:スタジオ錦糸町
   
コラボレイティブ・パフォーマンス
 「ミズの記憶とテマトロジー」 
 作・構成・映像:ヒグマ春夫
 出演:平石博一(音楽)
    坂本弘道(チェロ)
    ヒグマ春夫(映像)
 照明:ソライロヤ
 記録:栗栖峰夫 
 主催:CT-Project
 助成:芸術文化振興基金助成事業
 協力:スタジオ錦糸町

ミメーシスする身体

 ライブハウス、劇場等で勢力的にコンサート活動を続けているチェリストの坂本弘道とコンサート会場を飛び出して、美術館やギャラリー等でも先駆的な作品を発表している現代音楽家の平石博一。この二人の音楽家とビジュアルアーティストのヒグマ春夫がコラボレーションをする。ヒグマ春夫の映像は、エキスパンデットにプロジェクションするように作られていて、その形はシンボリックなクルスのような形に見える。その形の中には美しい女性の顔や年老いた顔面がメタモルフォーゼしていくシーンもある。といって映像にストリー性を持たせようとしているのではなく。地球のあらゆる情景をフラッシュライトで、瞬間瞬間に照らし描くような捉え方をしている。そのため見る人がイメージを自由にふくらますことができる。そんなビデオインスタレーションされた空間で、二人の音楽家が音を奏でる。といって決して音が映像のバックグランドになるのではなく。音と映像が互いに独立した身体性を見せる。